HOME > 食と自然 > 世界の食糧問題と日本の食
世界の食糧問題と日本の食
JAグループ広島

■飢餓人口が初めて10億人を超えた

「のど元過ぎれば熱さを忘れる」ということばがあるが、一昨年、穀物市場への投機資金の流入や原油価格の高騰、トウモロコシなどの穀物のバイオ燃料化などの要因で、穀物価格が急騰し、カップ麺やパンなどの値上げが相次いだ。そんなことはもうずいぶん昔のことのように感じられる。

 

しかし、国連食料農業機関(FAO)は近年の世界各国の異常気象の影響を受け、再び世界的な食料危機が到来する懸念がでていると報じている。そういったなか昨年は飢餓人口が初めて10億人を超えた。

 

中長期的にも世界人口の増加に加え中国やインドの経済成長に伴う食生活の変化などが拍車をかけ、食糧需給がひっ迫することが予想されている。世界人口は2050年には現在の23億人増の91億人に達すると予想されているが、FAOは91億人の食糧を確保するには、農業生産をこれまでの70%増やさなければならないと試算している。

■食料輸入大国である日本はこのままでよいのか

ある学者は、農業生産は何も非効率な国内でやらなくても効率の良い国にやってもらい国際分業すればよい。お金をはらえばいつでもどこからでも豊富に食料を買うことができるではないかと言われていた。はたしてそうであろうか。お金を持つ国が飢餓に苦しむ国があるのに食糧を買いあさってもよいものか。また、一昨年の食糧危機においては食料輸出国が軒並み輸出規制を行い、ハイチなど途上国では食べものを求めて暴動やデモが頻発した。

 

食料輸入大国である日本はこのままでよいのか。安いからといっていつまでも海外の食糧に依存していてよいのかを見直す時期にきている。 次回はなぜここまで食料自給率が落ち込んでしまったのかを探る。

▲このページの上部へ