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よく噛んで食べるとアレルギーが減る
広島大学:天野教授

 

ヒトは自分以外のさまざまな生物を食料にして生きています。そのため食料の入り口である口腔にいろいろな役目の歯を持っていて,形や性質の違う食料つまりは雑食に対応しています。
 

前歯: 切歯とよばれ,食物をとらえて文字通り適当な大きさにカットします。
犬歯: 切り歯ともよばれ,先端をとがらせていて獲物を捕らえる,噛みちぎるなどの役目があります。
奥歯: 臼歯とよばれ,上下の歯で食物をすりつぶして細かくします。

 

どうして食料を細かくする必要があるのでしょうか? のどに詰まらせない大きさにして飲み込むためだけだとしたら,食料をずいぶん細かくしているものです。

 

その理由の一つは食物の消化を良くするためです。ヒトは良く噛むことで,食料を細かくして消化酵素で分解しやすくしているのです。さらに良く噛むことで唾液が多く出て,より効果的です。

 

またヒトは自分以外のものが入ってくると取り除こうとする免疫機構を持っています。この免疫機構は異物反応として炎症やアレルギーを起こすことがあります。牛肉や豚肉などはヒトとは動物としてタンパク質の構造が違います。ですから免疫機構が働かなくなるまで,つまり動物の種族の差の特徴がなくなるまで消化して小さい分子にする必要があります。この「抗原性決定構造」の消化による分解を助けるためにも良く噛むことが必要なのです。

 

アレルギーを起こさないように,自分以外の生物を排除しないで自分の栄養にする。そのためにも良く噛むことは重要です。

 

(参考:噛まない子は本当にだめになる,斎藤滋,風人社)


 

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