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「みんなで目指そう 8020」~マイナス1歳からの8020~
 
広島市健康福祉局保健部保健医療課

 

みなさんは「8020運動」をご存知ですか?80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという運動です。
広島市でも、「8020」を達成した方を表彰する「8020いい歯の表彰式」を行っていますが、年々受賞される方が増えています。
受賞者に自分の歯を保つ秘訣を聞いてみると、「毎日、毎食後に丁寧に歯を磨く」、「好き嫌いせず、なんでもよく噛んで食べる」、「固い物を食べる」などの声を多く聞きます。「8020」達成のためには、こういった習慣がとても大切です。
しかし、残念なことに、「気をつけていたのに、むし歯になってしまった」ということも少なくありません。実は、これには生活習慣と歯の質に原因があります。
今回は、「8020」達成のために、歯の質が決まる胎児の時期から気をつけたいことについて説明します。

~お子さまの歯は、妊婦さんのお腹の中で作られています~

乳歯の芽(歯胚)は、妊娠7週目から作られ、妊娠10週目頃には全ての乳歯の芽ができ始めます。妊娠4か月頃から乳歯の石灰化(歯胚が成長し硬くなること)が始まります。永久歯も妊娠14週目から作られはじめ、出生後、乳歯が生えてからも顎骨の中で成長を続け、中学生頃には永久歯列が完成します(図1参照)。

(出典 広島県歯科医師会リーフレット妊産婦さんのお口の健康ガイド)

妊婦さんが気をつけたい3か条

1条 規則正しくバランスのよい食事をとりましょう

乳歯の形成に必要な栄養素は、お母さんの血液中から供給されていますので、ひどいつわり等でお母さんの栄養状態が長期間にわたり不良になると、じょうぶな乳歯が作られません。生まれてくる赤ちゃんの歯をじょうぶにするために、カルシウムだけでなく、タンパク質、ビタミンA・C・D、リンなどの栄養素を含む食品をバランスよくとりましょう。
また、妊娠中期、末期、授乳期は、普段の食事に「主食(ごはん、パン、麺)」「副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)」「主菜(肉、魚、卵、大豆料理)」「牛乳・乳製品」「果物」を、それぞれプラスする必要がありますが、量よりも食品の種類を増やすように心がけましょう。
 

つよい歯をつくるために必要な栄養素(図2参照)

◎タンパク質
骨格や筋肉、皮膚などをつくる大切な栄養素です。歯の基礎もタンパク質からできています。肉(脂肪分の少ないもの)・魚・豆類・卵など、いろいろな食品を偏りなくとりましょう。
◎ビタミンA・C
エナメル質や象牙質をきれいに作り上げるために必要です。ビタミンAはにんじんやかぼちゃ、ほうれんそう等の緑黄色野菜に多く、ビタミンCは果物に多く含まれます。

◎カルシウム・リン
歯の石灰化を促進し、つよい歯を作るために必要な栄養素です。牛乳、乳製品、小魚、海藻類などに多く含まれています。普段から不足しがちな栄養素ですので、妊娠中は意識してとりましょう。
◎ビタミンD
カルシウムやリンの吸収を促進し、骨や歯への沈着を助けます。卵黄、しらす干し、干ししいたけなどに多く含まれます。


 

 

2条 歯科健診を受けましょう


(出典 広島県歯科医師会リーフレット
妊産婦さんのお口の健康ガイド)

妊娠中は、食事のとり方が不規則になったり、唾液の粘度が増すことにより口腔内が不潔になりやすく、むし歯、口内炎、妊娠性歯肉炎(妊娠中に起こる歯肉の炎症や出血)等にかかりやすくなります(図3参照)。

妊娠性歯肉炎を放置すると、歯周病に進んでしまうことがあり、重度の歯周病になると、早産や低体重児出産の原因になることも分かっています。

 

広島市では平成9年から妊婦歯科健診を実施しており、平成21年度では受診率が34.9%で、そのうち歯周病にかかっている(歯周病有病者率)妊婦は78.6%、治療していないむし歯を持っている(未処置歯保有者率)のは50.1%であると報告されています(図4参照)。

日常のセルフケアだけでなく、歯科健診や歯石除去などの専門的なケアも受け、むし歯や歯周病を予防しましょう。

 

3条 お口を清潔にして母子感染を減らしましょう

生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には、むし歯の菌は定着していませんが、1歳6か月頃までに身近な養育者から唾液を介して感染します。お母さんの口腔内が清潔であれば、赤ちゃんへ感染するむし歯菌の量も少なくなりますので、お母さん自身が口腔内を清潔にするよう心がけましょう。

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