HOME > 食と健康 >ひみこのはがいーぜ「は・が」
ひみこのはがいーぜ「は・が」
広島県歯科医師会

「は」:歯の病気を防ぐ


画:Motoko Shintani

よく噛んで食べると、歯の病気を予防することができます。
歯の代表的な病気はむし歯と歯周病ですが、どちらも口の中にいる細菌によって引き起こされます。歯の表面に付いた細菌が増殖してその代謝物と共に目に見えるようになるまで増えた状態が歯垢です。歯垢の中の細菌が出す酸によって歯が溶かされる病気がむし歯で、それらが出す毒素によって歯茎などに炎症が起こる病気が歯周病です。
食事をすると食べ物と歯の表面がこすれて歯に付いた歯垢が取り除かれます。また、食事をするときに出る唾液によって、こすり取られた歯垢そのものや細菌が出す酸や毒素が洗い流されます。これらを自浄作用と言います。
繊維質の多い野菜や肉や魚のかたまりなど、噛み応えのある食べ物をよく噛んで食べると、歯垢をこすり取って歯の表面をきれいにする効果が高く、唾液もよく出て自浄作用が強く発揮されます。
逆に、柔らかくてあまり噛まなくてもすぐ飲み込むことができる食べ物では、この自浄作用があまり働かないことになります。
また、唾液の中に含まれているラクトフェリンやリゾチームなどは細菌の増殖を抑えますし、フッ素やカルシウムのイオンは酸で歯が溶けた部分を修復して元に戻す働きがあります。さらに唾液には緩衝能(酸を中和する働き)があり、食事の後などで酸性になって歯が溶けやすくなった口の中の環境を中性に戻してくれます。

よく噛んで唾液がたくさん出ると、口の中がきれいになって歯の病気を防ぐことができます。

「が」:がんの予防


画:Motoko Shintani

発がん物質はこげた肉や魚、カビなどさまざまな食べ物に含まれていますので、気をつけていてもどうしても体の中に入ってきます。
しかし、体の方でも発がん物質の発がん作用を抑える色々な仕組みが備わっています。
その中でもよく噛んで食べることが、がんを予防することに繋がります。
ベンツピレンやアフラトキシンB1といった発がん物質を唾液に30秒間つけると、発がん物質のがんを起こす強さが10分の1から20分の1になります。
発がん物質は「活性酸素」というがんを引き起こす毒素を細胞の中に発生させますが、唾液中のペルオキシダーゼやカタラーゼなどの抗酸化酵素が活性酸素を素早く分解して無害化することが報告されています。
 
また、食物繊維は食べた発がん物質を吸着して排泄することが知られています。
良く噛むと唾液がたくさん出ますから、たっぷりの唾液と食べ物をよく噛んで混ぜ合わせれば、発がん物質のがんを起こす強さを弱めてがんを予防することができます。

食物繊維がたくさん入った野菜などをよく噛んで細かくすると、発がん物質を吸着する面積が増えて、より高いがん予防効果が期待できます。
▲このページの上部へ