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8020達成のための学校給食検討事業について(第2報)
広島市歯科医師会

 

前回、基本設問(8020運動を知っていますか、噛ミング30運動を知っていますか)について報告しましたが、 今回は、食事時間について、食べ方に問題がある児童および給食後の歯みがきについて報告します。


1.食事時間について

給食時間の最頻値は40~45分間(図3)で、喫食時間の最頻値は20~25分間(図4)でした。設定されている喫食時間で8割の児童が食べ終えることができる学校が最も多く、6割でしかない学校もありました(図5)。
時間に追われると、美味しく味わえない、早食い、残食が増加するなどの弊害が生じると考えられます。「食に関する指導の手引き」(文部科学省)では小学校の給食時間を50分程度とするように提示されており、これを参考として余裕のある給食時間の配分が期待されます。

給食時間

喫食時間

喫食時間内に給食を食べ終える児童の割合

2.食べ方に問題がある児童について

  1. 食事中の姿勢で気になることの上位2者は、「食器を持たない」と「箸の持ち方が悪い」であり、美しく食べる日本人の食文化が次第に壊れていく様子が垣間見えます。
    次いで多かったのは「肘をつく」、「足を組む」でした。肘をついたり、足を組んだりすると姿勢が悪くなり、噛み合わせも悪くなることがあり、両足をきちんと床につけて、背筋を伸ばし、正しい姿勢で食事をすることの指導が必要です。
食事中の姿勢で気になること
  1. 食べ終えるのが遅い児童の特徴や背景については、「好き嫌いが多い」、あるいは、「食べたことがない食材や料理」の項目が上位に位置しており、家庭での食経験の不足、個食や孤食、好きなものばかり与えるなど、現代社会における食に関する問題点を如実に表していると思われ、これらへの対応が急務です。
    軟食化が進み、硬いものを噛むことが苦手な子どもが増えている中で、割合は低いものの「噛めないこと」に注目している学校があることは、注目すべきことです。学校歯科医は、全身の健康のために噛むことの効用及び重要性について啓発することで、食に対する支援ができるものと考えられます。
    食べ終えるのが遅い児童の特徴や背景

3.給食後の歯みがきについて

給食後の歯みがきは66.0%の学校で取り組まれていました(図8)。食後の歯みがきは、歯・口の健康つくりのために家庭・幼稚園・保育所で努力した結果身についた生活習慣であり、学校においても引き続き積極的に取り組んでいただくことを期待します。

給食後の歯みがきへの取り組み

 

食後の歯みがきに取り組まない理由としては、水洗口数の不足と歯ブラシの保管など、衛生上の問題が多く挙げられました(図9)。
水洗口数の問題は、学校と教育委員会の間で改善していただきたい課題です。

歯ブラシの保管など衛生上の問題については、個人で保管するのか、家庭と同じ条件で学校が一括保管するのかについて検討すれば、比較的容易に解決できるものと思われます。学校の環境を考慮して学校歯科医の意見も参考にしながら、食後の歯みがき実施を推進していく必要があります。
食後の歯みがきに取り組まない理由

>>第3報に続く

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